物件の付加価値を
向上させる
スマートホームを便利に使いこなすうえで欠かせないのが、家電や設備をまとめて操作する「スマートホームアプリ」です。ただし、アプリにはメーカーごとの純正アプリや複数メーカーの機器を一元管理できる統合アプリなどさまざまな種類があり、「どれを選べばいいのか分からない」という声も少なくありません。
本記事では、主要なスマートホームアプリを一覧で紹介しながら、それぞれの違いや選び方のポイントを解説します。あわせて、賃貸・集合住宅などの物件でスマートホームアプリを導入する際に法人が押さえておきたい視点もまとめているので、参考にしてみてください。
スマートホームアプリ(スマートハウスアプリ)とは、家の中の照明・エアコン・カーテン・鍵・カメラといったスマート家電やIoT機器をスマホやタブレットからまとめて操作できるアプリのことです。これまで機器ごとにリモコンやスイッチで操作していたものを、一つのアプリに集約できるのが大きな特徴です。
スマートホームアプリで主にできることは、次のとおりです。
照明・エアコン・テレビ・カーテンなど、対応する機器を一つのアプリ画面からまとめて操作できます。機器ごとにアプリを切り替える手間がなくなり、操作がシンプルになります。
インターネット経由でつながっているため、外出先からエアコンをオンにしたり、消し忘れた照明をオフにしたりといった遠隔操作が可能です。帰宅前に部屋を快適な温度にしておく、といった使い方ができます。
「朝7時にカーテンを開けて照明をつける」「室温が28度を超えたら冷房をオンにする」など、時間や条件に応じて機器を自動で動かす設定ができます。毎日の操作を登録しておけば、手間なく快適な環境を保てます。
ドアや窓の開閉、人感センサーの反応などをスマホに通知できます。離れて暮らす家族の見守りや、防犯目的での活用も可能です。
多くのスマートホームアプリはスマートスピーカーやスマホの音声アシスタントと連携しており、声だけで家電を操作できます。手がふさがっているときや、シニア層にも使いやすい操作方法です。
スマートホームアプリは、大きく「メーカー純正アプリ」と「統合プラットフォームアプリ」の2種類に分けられます。それぞれの特徴を理解しておくと、アプリ選びで迷いにくくなります。
家電メーカーや機器メーカーが提供する、自社製品を操作するための専用アプリです。同じメーカーの機器同士であれば連携がスムーズで、細かい設定まで対応しているのが強みです。
一方で、基本的に他メーカーの機器は操作できないため、複数メーカーの機器を使うとアプリが増えて管理が煩雑になりがちです。
メーカーの垣根を越えて、複数メーカーの機器を一つのアプリで一元管理できるのが統合プラットフォームアプリです。Google HomeやAmazon Alexa、Appleのホームアプリなどが代表例です。
近年は、メーカーが異なる機器同士でも連携できる共通規格「Matter(マター)」への対応が進み、統合アプリで管理できる機器の幅が広がっています。互換性の考え方については、以下の記事もあわせてご覧ください。
ここでは、個人でも法人でも利用されることの多い代表的なスマートホームアプリを紹介します。それぞれ得意分野や対応機器が異なるため、違いを押さえておきましょう。
※対応機器や機能は各サービスのアップデートにより変わる場合があります。導入前に最新の公式情報をご確認ください。
Googleが提供する統合アプリで、Google NestやChromecastをはじめ、幅広いスマート機器に対応しているのが特徴です。AndroidとiOSの両方で使え、よく使う機器や自動化設定を「お気に入り」にまとめて素早く呼び出せます。
Googleアシスタントによる音声操作や、時間・条件に応じたルーティン設定も可能。Matterにも対応しており、複数メーカーの機器をまとめて管理したい人に向いています。
Amazonが提供するアプリで、連携できる家電・サービスの種類が非常に多いのが最大の強みです。スマートスピーカー「Echo」シリーズと組み合わせることで、音声操作を中心とした使い方に強みを発揮します。
「定型アクション」で複数の機器をまとめて動かす自動化にも対応。Matterにも対応しており、音声操作を重視する人や、対応機器の選択肢を広げたい人におすすめです。
Appleが提供するアプリで、iPhone・iPad・Apple Watch・Macなど、Apple製品から操作できるのが特徴です。音声アシスタントのSiriで操作でき、プライバシー・セキュリティ面を重視した設計になっています。
Matterにも対応していますが、基本的にApple製品以外の端末からは操作できない点に注意が必要です。すでにApple製品を使っている人にとっては、統一感のある使い勝手が魅力です。
SwitchBotは、スマートロック・カーテン・プラグ・カメラなど自社のIoT製品が豊富で、これらを一つのアプリで管理できます。ハブ機器を使えば、赤外線リモコンで動く既存のエアコンやテレビも操作可能です。
AlexaやGoogle Home、Siriとも連携でき、Matter対応製品も広がっています。手軽に自宅をスマートホーム化したい人に選ばれています。
Nature Remoは、赤外線リモコンで操作する家電をスマホから一元操作できるスマートリモコンとそのアプリです。専用機器を買い替えなくても、今ある家電をアプリで操作できるようになります。
温度・湿度・人感センサーやGPSと連携した自動化に対応し、AlexaやGoogle Home、Siriとも連携可能。既存の家電を活かしてスマートホーム化を始めたい人に向いています。
賃貸住宅や新築物件向けに、住宅設備(インターホン・給湯器・鍵など)とスマート家電をまとめて連携できる統合アプリもあります。リンクジャパンの「eLife」などが代表例で、住まい全体をスマートホーム化したいケースで採用されています。
すでに持っている(またはこれから導入する)機器に対応しているアプリかどうかが最も重要です。複数メーカーの機器を使うなら、Matter対応の統合アプリを選ぶと管理がラクになります。
毎日使うものだからこそ、画面の分かりやすさや初期設定のしやすさは大切なポイントです。シニア層や機械が苦手な人が使う場合は、シンプルな操作画面のアプリが向いています。
時間や条件に応じた自動化をどこまで細かく設定できるかは、アプリによって差があります。ルーティンやオートメーションを活用したい人は、この点も比較しましょう。
鍵やカメラなど防犯に関わる機器を扱う場合は、通信の暗号化やアクセス管理などのセキュリティ対策が整っているアプリを選ぶことが大切です。
スマートホームアプリは個人利用のイメージが強いものの、賃貸マンションやアパート、福祉施設などの物件単位で導入する動きも広がっています。入居者にとっては生活の利便性が高まり、法人(オーナー・管理会社)にとっては物件の付加価値向上や管理業務の効率化につながります。
物件単位で導入する場合は、個人向けアプリを一つずつ設定するのではなく、入居者用アプリと管理側の仕組みがセットになったスマートホームサービスを選ぶのが一般的です。入居者が使いやすいアプリであることに加え、遠隔での機器管理やサポート体制まで含めて検討するとよいでしょう。
スマートホーム化による入居率への影響や、導入で喜ばれる機能については、以下の記事も参考にしてみてください。
スマートホームアプリには、メーカー純正アプリと統合プラットフォームアプリがあり、それぞれ対応機器や得意分野が異なります。「どんな機器を使うか」「誰が操作するか」「どこまで自動化したいか」を整理したうえで、自分の使い方に合ったアプリを選ぶことが大切です。
特に賃貸・集合住宅などで物件単位の導入を検討している法人の方は、個人向けアプリ単体ではなく、入居者と管理側の双方にメリットがあるスマートホームサービスとして比較検討するのがおすすめです。
また、当メディアでは、導入目的別におすすめのスマートサービスを厳選して紹介しています。暮らしの利便性向上、省エネ、防犯対策など、物件にどんな付加価値をつけるためにスマートホームサービスを導入したいかによって、選ぶべきサービスは変わってきますので、参考にしてみてください。
当メディアでは、スマートホームアプリのほかにも、スマートホームサービスの導入検討に役立つ基礎知識をまとめています。物件へのスマートホーム導入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
IoT が当たり前となった現在、鍵となるのは施設ごとの運営課題に適したサービス選定です。
住宅・ホテル・オフィス、スマートホームの導入が増えてきたこの施設ごとに異なる課題を解決する3社をピックアップし、導入効果をひと目で比較できるよう整理しました。

1アプリ完結のプラットフォーム型IoT。照明・鍵・空調などの機能を物件グレードに合わせて追加・削除でき、入居後のニーズ変化にも柔軟に対応。
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